社長挨拶
MASSAGE
早いもので、会社員をやめ、独立してからもう十余年の月日が流れました。
「ゼロから構築する」オーダーメイドシステム開発会社として開業し、お客様のご要望を実現するため、全国に多店舗展開されている大企業の内部管理システムから個人様ご依頼の占いシステムなど、完全オリジナルのシステムを構築してきました。ご依頼を受けるときは、お客様は「システム化して効率化したい」という漠然とした思いを持たれていますが、「このようなことがしたい」という具体的なご要望があることは稀です。様々な角度から質問をさせていただくと、本当にやりたいことが見えてきます。弊社の強みは、真の意図を見つけるコンサルティング力と、ゼロから構築できる柔軟な思考による構築力で、お客様の「夢」を叶えることです。それは今でも変わりません。業務効率化から、ローカルな便利ツール、そしてちょっとしたエンタメ要素まで、夢を語っていただければ概ね構築可能です。ですので、当時の創業名は「夢現システムズ」となっています。
「夢」を「現」実にかえるシステムを作っていく、という意味です。 夢現システムズの実績は、以下より閲覧できます。
この実績はほんの一部であり、実際に手掛けたオリジナルシステムは、様々な業界・分野で数倍の数に上ります。
ただ、そうやって過ごすうちに、自分の中で「作ってみたいもの」が出来たのが、株式会社かけはしを設立したきっかけです。 これを言葉で表すのはとても難しいのですが、あえて言うなら「日本」や「文化」の在り方、地方と人との接し方を、今風につないでいくための仕組みとでも言うべきでしょうか。
私達が扱っているITというものはとても新しいものです。それはメディアの新しい形と言い換えてもいい。 技術や表現は時とともに変わります。
かつて人間が文字を発明したことにより、単なる口伝だったものが時代を越えて伝わるようになりました。印刷技術が発達したことにより扱える情報量が飛躍的に拡大し、近年のIT革命により個人が扱える情報が質、量とも数年前と比べてもはるかに多くなりました。今では誰もがスマホを携帯し、毎日のように大容量の動画を閲覧しており、これはほんの10年ほど前では考えもしなかった世界の在り方です。 ただ、それとは別に「変わらないもの」もまた存在するのではないかというのが、私の取り組んでいることの行きつく先にあります。
私たちの住む日本という国は、現存する世界最古の国家です。その「価値」を私たちは殆ど意識することなく過ごしています。意識しないからこそ価値を価値として認識できていない。だからこそテクノロジーが行きわたらず、古いもののまま忘れ去られていく存在になりつつあります。 これをどうやって、「今の技術」でつないでいくのかが目下の課題です。もちろん単に伝えるだけではいけません。その土地の価値は、そこに住まれている方や扱う人など、関係者に還元されてこそ初めて意味を持ちます。
「変わらないもの」を虚飾で飾って変えてしまってもいけません。「価値」は「価値」のまま保持しなければ意味がありません。テクノロジーというものは、しばしばこの種の「価値」を見るも無残に破壊していきます。必要なのは、ローカルな価値をローカルな価値のままテクノロジーにつないでいく手段です。
これは思いの他、難しい作業です。結構な時間を費やしましたが、まだものにできていません。 ただ、皮肉なことにコロナ禍によって、状況が少しずつ変わりつつあります。ウイズコロナの時代にあっては、既存の様々な仕組みが強制的に変更を余儀なくされるからです。
解りやすい身近な例をあげますと、「紙」のスタンプラリーが、徐々にデジタルに置き換わっています。案内などのペーパーレス化もまた進んでいます。この流れは、今後もつづくでしょう。紙に接触することは公衆衛生上よくないとされつつもあります。これは、日常的に利用されている冊子やパンフレットにもあてはまり、持続可能な社会という観点からも、今後、ますますのデジタル化が予想されます。
これらは今まで慣習的に手つかずだった領域ですが、コロナ禍により変更を余儀なくされたものの一つです。 しかし、ただ単純にデジタル化しただけではだめです。考えるのはもっとその先、それらを持続的な価値に変えていくための方策です。私が作りたいのはそういったものなのです。
仕組みも随分出来上がってきています。
先が見えないコロナ禍の中で、まだまだ色々と困難がありそうですが、だからこそ考えるべきこと、やりたいこと、実現可能なことはたくさんあります。
株式会社かけはしは、「こうあったらいい」という社会の「夢」を実現していきます。
株式会社かけはし代表取締役 今川崇司