フィジカルブックマーク®について

実生活の情報整理問題の解決

インターネットは言うまでもなく本当に便利です。情報が欲しい時、欲しいだけ得られます。ただ日常生活の中では、情報が多すぎて整理したいができない。情報整理って皆さん、いろんな方法でされていて、良いものを見つけても、また次にツールがでてくるので、結局満足いく方法が得られない方が多いんではないでしょうか。このような情報整理の方法について、あるアイディアから着想して形になってきたのが「かけはしメモリー」です。 まず、そもそも情報整理の最適解って何だろうとおもったわけです。

  • カテゴリー化されて整理しつづけることが果たして有効的なのか?
  • 情報量は将来の思い出してみたくなることに対して優先順位をつけれればいいのでは?
  • 時間軸で絞り込みするアイディアもありかも?

2007年北陸先端科学技術大学院大学でプロトタイプを作成しました。 プロトタイプでは、RSSリーダーで拾ってきた情報をカラーで分けて必要な情報を選別したり、時系列でセグメントできたり、キーワードタグで情報を分類したりするWEBアプリでした。

2007年当時の「かけはしメモリー」プロトタイプ

様々な形で、情報を「覚えておく」というものでしたが、実際には万人に共通する決定的な方法は見つからず、結論として、時系列の仕組みはある程度の効果はあるものの、「効果的な情報の整理の仕方は人それぞれ」という在り触れた結論に達せざるを得ませんでした。スマホなど普及していなかった時代の話です。PCは決定的な外部記憶装置になり得ず、「誰でも欲しいときに欲しい情報を取り出せる」という目的に合致するものにならなかったのも大きな要因かも知れません。それからも常に問題意識は持ち続けていましたが、決定的な方法は見つからず、情報量は増すばかり。

今、私たちが直面するのは、 私が大学院に居た時代よりも更に情報量が増えているという事実です。「ちょっと前に調べた情報がすぐにどこかに行ってしまう」なんてことは日常茶飯事であり、中には出自の定かでない怪しい情報も広く蔓延し、様々なタイプの広告が毎日のようにやってきては露のように消えていきます。一番不思議なことは、スマホという優秀なアシスタントがあるにもかかわらず、自分の感動や体験、「これはよい」と思った情報を記憶して、整理しておく方法が発達していない事です。特に現実世界との接点においては、取得した情報を記憶しておく方法は、未だに「紙」や「写メ」のようなアナログな方法に頼らざるを得ないのが実情です。そんな折、ふと気づいたのが、NFCやQRコードのような現実世界とデジタルの境界線にある技術を使えば、現実の「体験」や「感動」を簡単に記憶して、整理することも可能ではないかという事です。世の中には大量の情報があふれているものの、大半はメディアを通じて流れてきた「未体験」の情報です。伝聞である以上目に留まる情報には必ずと言っていいほど「マーケット」の息がかかっています。その時点ですでに情報の中立性は保たれていません。

ですが、自身が体験して「これおいしい」「楽しい」「気になる!」と感じた情報には、こういった要素の入り込む余地がありません。「体験」というものは、その時点で情報を整理しています。気に入らなかったら忘れてしまえばいい。ですが、気に入ったものや有益な情報は覚えておきたいと思うのはどの人にも共通する概念ではないでしょうか?おぼえておく対象は勿論「スマホ」です。といっても必ずしもスマホ自体に覚える必要はありません。現代は昔と違って「クラウド」という、無限に近い記憶領域が存在します。必要なのは、情報が必要な人と、必要な情報をタグ付けしてスマホで結ぶだけです。この考えを元に作成したのが、「かけはしメモリー」です。

フィジカルブックマーク ®

この研究を元に、QRコードやNFC(ZNear Field Communication)の技術をつかった現在の「かけはしメモリー」を開発しました。かけはしメモリーは、みためには、QRコードにかざして見れるWEBサイトにしかみえないかもしれませんが、「フィジカルブックマーク®」と名付けたコアとなる技術には、以下のアイディアが盛り込まれています。

  • かざして、ワンタップであなたのメモ領域が自動発行されます。
  • あなたのメモ領域にQRコードを読むだけで好きな時に好きなだけメモれます。
  • メモ領域の情報起点に様々なビジネス活用が可能になります。