繋がりすぎない関係
かけはしメモリーはWEB時代の糸電話
たまにSNSとかけはしメモリーとの違いを聞かれるときがあります。
かけはしメモリーがメモするカテゴリの中に「ひと」が入っているからですが、SNSとはコンセプトが全く違います。
SNSは、自分や友達、または友達の友達、更には世界中のひと(または会社)と「つながる」為の仕組みです。
対して、かけはしメモリーの場合は、あくまで集めたコンテンツは例え人であっても「個人のコレクション」にとどまります。対象は、あらゆるWebコンテンツ。イベントの情報や町内のゴミ出し情報、料理番組のレシピなど世界中のWebコンテンツです。必要な情報と1対1で個別につながりますが、それ以上は伝搬しません。あくまで「マイメモリー」はその人のパーソナルスペースにとどまるため、その情報は誰にもわかりませんし、仮に見られたとしても誰かが分からないようになっています。
例えるなら「糸電話」のようなものでしょうか?つながりは1本の線だけであり、関係は1対1。それも基本的には一方通行の糸電話です。のちに説明するかけはしファンクラブには双方向の仕組みもありますが、あくまで関係はドライなもの。ユーザー側は繋がりたいときに繋がるだけです。「観光客」という言葉がそれに近い概念かもしれません。
観光客はあくまで余暇でそこに立ち寄るだけで、深い関係は求めていません。その土地に対する責任はありませんし、他のものにも目移りしがちです。とはいえ、これは近場であっても同じようなものです。コロナ禍ではそれが顕在化した形になりました。近場であっても人が寄り付かない。そんな状態が続く中、救ってくれたのは意外とクラウドファウンディングを通じて知り合った遠方の見知らぬ人だったなんてこともあったのではないでしょうか?繋がりたい時にだけ繋がって欲しいのは、忙しい現代社会において共通の概念です。実はSNSで本当に大変なのは人間関係です。放置しておくと人は離れていきますし、下手なことを言うと炎上します。本当に嫌になるのはこう言うときで、長く続けるにはそれなりの胆力が必要です。
こう考えると繋がりたい時だけ繋がるようなドライな関係を続けることも、「持続を可能にする」コツではないかと感じます。
あなたの商品を気に入ってメモしてくれた人は、別にあなたと繋がりたいわけではなく、単純にその商品が買いたいだけなのかもしれません。むしろ観光客であるならばそちらの可能性が高いでしょう。ですが、商品さえ覚えてもらえれば必要な時になったら買ってくれるかもしれません。その人にとっては商品そのものが営業マンなのです。
浅くつながる場合でも買ってさえくれれば売り上げにはつながりますし、楽な関係で居られます。こういう人を多く作るだけで糸電話の線は多くなり、長く続く関係は増えていきます。
たまに「SNS機能はつけないのか?」と聞かれることもありますが、つけるつもりはありません。twitterやfacebookなど既に巨大なSNSがある以上、わざわざ弊社のサービスにSNS機能を付けても誰も使わないでしょう。そちらを使って頂ければよいだけの話です。なので無料で作れるページの中にtwitterやfacebookなどのリンクを設けられるようにできています。
誰かを判別せずにその人を識別する
よく聞かれる質問の中に「メモした内容はどこにあるの?」というものもあります。
答えはクラウドのDB上です。なので個人のスマホの中には実体はありません。その代わり、その人を判別するためのランダムキーがURLに仕込まれています。利用時に自動的に個体識別用の80桁くらいのランダム文字列が付与されており、それがIDとなって本人を識別しています。そのURLの先がその人のパーソナル領域である「マイメモリー」というわけです。
仮にのぞかれたとしても、例えば
Iimu3TCJp3Ph72kHqFbVHPOfQMKrrFVccKBpSjEvoo5eP4vjHsH82Aj6HMAc8YBCnaQrleM0iKjqLAOO
という人が色んなものをメモしていることが解るだけで、それがどこの誰かはまず解らないようになっています。
かけはしメモリーを使い始めるとメニューの中に「マイメモリーダウンロード」という項目があるのに気づきます。
これはそのパーソナル領域であるマイメモリーに到達するためのQRコードをダウンロードする機能です。
機種変更などを行った場合はこのQRコードをダウンロードしておいてから、新しいスマホで読み取るだけで復元が完了します。
「ユーザー登録もアプリダウンロードも必要ない」というかけはしメモリーの仕組みの背後にはこのような仕組みが動いています。
なお、ユーザー登録をして自分のページを作っている場合などはこのURLを仮に読み取られたとしてもメールアドレスとパスワードで保護されます。